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NO.151
平成10年9月4日金曜日


「標準引越運送約款の見直し」が当面の課題に
全ト協・第4回引越部会

 全日本トラック協会(浅井時郎会長)引越部会(中西英一郎部会長)の第4回引越部会(総会)が9月2日午後2時から東京都新宿区の全日本トラック協会・大会議室で開かれた。冒頭、中西部会長が挨拶し、「当引越部会は昨年5月14日に設立され、2つの分科委員会を中心に熱心な活動が進められている。今後とも“より良い引越サービス”の提供に向けて組織の拡充と活動の強化を図っていく必要がある」と述べた。

10年度事業計画については

  1. 標準引越運送約款の見直し
  2. 標準見積書統一フォーマットの作成
  3. 運賃・料金制度の見直し
  4. 損害賠償、保険料負担の明確化
  5. 利用者に対するPR活動の強化
  6. 業界統一キャッチフレーズ等による輸送サービスの向上
  7. 苦情処理体制の強化
  8. 部会組織の拡充強化
  9. 関係官庁、消費者行政団体等への対応
─の9項目を決めた。特に「標準引越運送約款の見直し」については、運輸省が来年春の引越シーズンまでに約款改訂を行う予定であり、そのため10月末までに約款改定(案)をまとめる動きにあることから、全ト協(引越部会)でも早急に要望事項を取りまとめることになった。全ト協は全国の都道府県ト協を対象にアンケート調査を実施。その結果がまとまる9月末から10月初めにかけて引越部会の分科委員会(合同もしくは単独)を開き、具体的な要望事項を取りまとめる。また「運賃・料金制度の見直し」については、全ト協の平成10年度交付金事業で運賃・料金制度の調査が実施されることから、引越運送の運賃・料金制度の見直しに重点的に取り組む。具体的には従来懸案になっている容積運賃などについて具体的に検討するとみられる。


加入部会は15ト協(998社)から19ト協(1159社)に増加

 今年8月1日現在の全ト協・引越部会への加入部会数は19ト協(1159社)となった。 設立当初は15ト協(998社)だったが、その後、長野・静岡・香川・高知の4ト協(129社)が加わった。今後の加入予定としては熊本県ト協が10月中、愛媛県ト協が今年度中にそれぞれ部会設立を予定しており、部会設立とともに全ト協・引越部会にも加入する模様。全国の地方ト協で引越部会を設置しているのは現在22ト協(1361社)あり、そのうち3ト協(青森、石川、徳島)は全ト協・引越部会への加入を現状では考えていないとしている。このほか東北ブロックの宮城県ト協、中国ブロックの広島県ト協、九州ブロックの福岡県ト協など主要ト協が引越部会をまだ設置していないことから、全ト協・引越部会では今後の活動強化のためにも早期の部会設置と全ト協・引越部会への参加を呼びかけていく。また愛知県ト協・引越輸送分科会委員長の川田實氏(名古屋急送社長)が細川宏氏(丸一運輸専務)に交代したことから、川田氏が務めていた全ト協・引越部会の副部会長には細川氏が新しく就任した。 10年度収支予算については、今年度から1万円の会費を集めることになった。しかし加入部会数が19部会であることから総予算は19万円とわずかであり、部会活動に限界がある観は否めない。


企業の引越が減り、厳しさ増す。行き過ぎた低価格競争でトラブル増加

 さらに今回の会議では、7月8日に行なわれた消費者契約法(仮称)についての経済企画庁のヒアリングの内容が高橋栄一・全ト協輸送事業部長から報告されたほか、6ト協(北海道、東京、新潟、愛知、京都、大阪)から各地区の業界動向が報告された。それによると

  1. 企業の引越(長距離の引越)の減少が目立ち、厳しさが増している
  2. 単身引越など小さな引越が増える傾向にある
  3. 中堅業者で特に厳しいところが出てきた
  4. 今春のシーズンは新規参入もあり(売上高が)前年比2−3割減で推移した
  5. 行き過ぎた低価格競争で例年にない特殊な苦情・トラブルが増えている
─などの現状が指摘された。


消費者契約法(仮称)についての講演会開く
日本自動車会議所・法制委員会

 日本自動車会議所の法制委員会(伊東弘之委員長)は9月24日午後4時から5時半まで、「消費者契約法(仮称)とモデル約款について」をテーマに第64回法制委員会(講演会)を開催する。場所は東京都内の国際観光会館8階・カウベルCルーム。講師は、国民生活審議会・消費者契約適正化委員会委員の山本豊・上智大学法学部教授。全ト協からは鈴木一末・引越部会第一分科委員長と事務局が出席する。


一括代行の「ワンストップサービス」を全国展開
アートコーポレーション

 アートコーポレーション(本社・大阪府大東市、寺田千代乃社長)は、引越時の電力料金の精算手続きや転居先での生協への加入紹介・新聞購読手配などを消費者にかわって一括代行する「ワンストップサービス」を9月1日から全国展開すると発表した。代行するサービスは

  1. 電力料金精算手続き
  2. NHKへの住所変更届け
  3. 転居先の新聞購読手配
  4. 生活協同組合の加入紹介
  5. 日本自動車連盟(JAF)への住所変更届け
─の5つ。営業担当者が引越見積り時に顧客の手続き委託の承諾を受けて代行する。営業担当者は業務代行証を携行して顧客に提示する。こうした代行サービスは他の引越業者も一部個別に行なっているが、サービス対象を増やし、さらにそれらを一括してサービス提供するのは同社が初めて。住所変更届けは引越の際の忙しさにまぎれて消費者が忘れることが多く、料金徴収の障害になっている。今回、同社がこうした代行サービスを始めることにより、消費者はもちろん電力会社やNTT、JAFなど企業サイドでも料金徴収などに役立つ。消費者には無料サービスとなるが、企業・組合などからは手数料を徴収する。将来的には水道供給停止の連絡や住民票の変更手続きなどもサービスメニューに加えていきたい意向。“引越はサービス業”と主張する同社らしいユニークなサービスだ。


年率換算110万戸で15年2ヵ月ぶりの低水準
7月の新設住宅着工戸数

 建設省が8月31日に発表した7月の新設住宅着工戸数は前年同月比11.3%減の10万677戸で19ヵ月連続の前年割れとなった。年率換算(季節調整値)では110万304戸となり、1983年5月の101万9484戸以来、15年2ヵ月ぶりの低水準となった。今年に入ってからの年率換算着工戸数は1−3月の130万戸台から4−6月には120万戸台に落ち込んだ。7月に入りこれがさらに悪化したことになる。利用目的別にみると、持ち家、貸家、分譲住宅(マンションと建て売り)のすべてで前年水準を下回っている。中でも分譲住宅は18.2%減、貸家は15.3%減といずれも大きく落ち込んだ。こうした低調さは景気低迷による雇用所得環境の悪化で個人が住宅取得に慎重になっているため。また民間金融機関の貸し渋りが分譲業者や貸し主の潜在的な着工需要を冷え込ませているとみられる。


廣済堂運輸が墨田センターとして新規加入
引越専門協同組合

 廣済堂運輸(本社・東京都墨田区堤通、田口典彦社長)が引越専門協同組合(事務局・東京都千代田区、岩田敏雄理事長、34社・43センター)の墨田センターとして9月1日に新規加入した。 廣済堂運輸は墨田センター(営業エリア=墨田区)を10月1日に開設する。これに伴ないこれまで墨田センターだった松崎梱包運輸(経営環境が悪化し引越事業に力が入れられなくなった)は同協組を脱退。 廣済堂運輸は昭和48年に創業し、廣済堂グループや法務省・墨田区役所など約30社を主要顧客にしている。10年3月期の売上高は約8億9千万円。車両62台、従業員82人。 ちなみに引越専門協同組合の今年1−7月の売上高は前年同期比3%減と微減で推移しており、新センターの今後の活躍に期待している。


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