引越部門は196億6500万円で4.2%減
全社では3358億6500万円で3.2%増
ヤマト運輸・中間決算
ヤマト運輸(本社・東京都中央区、有富慶二社長)は11月4日、平成11年3月期中間決算を発表した。それによると引越部門の売上高は、「需要の低迷と同業者間の激しい競争」により、196億6500万円で前年同期比4.2%減となった。前中間期の引越部門の売上高は205億2100万円で同1.2%減と初めて(前年同期比で)ダウンしたが、今中間期の減少率はさらにそれを3ポイント下回る結果となった。前期(通期)の売上高は436億4100万円で同2.6%減となっており、前下期の231億2000万円(同3.8%減)に続き、(前中間期からの)減少傾向が依然として続いている。
こうした現状に対して、同社は今年10月1日付で東京引越主管支店を新設するなど、引越部門の強化を打ち出しており、10月からスタートした下期に攻勢をかけていく考え。引越市場全体に(特に関東圏では)10月以降(弱含みだが)やや好転の兆しが見えはじめており、通期での業績アップに全力をあげる。この下期をもし前年同期比3.7%増まで戻すことができれば通期でほぼ“横ばい”を確保することができる。景気低迷の現況下ではかなり厳しい数字ともいえるが、この達成に全力をあげる。現在、顧客ニーズに応えた新商品の開発や反復資材を活用した低価格化・コストダウン対策に力を入れている。その成果がこれから出てくるとみられる。
一方、主力の宅急便については、「クール宅急便」「タイムサービス」「コレクトサービス」などの戦略商品が伸びたものの、中間期の総取扱個数は3億6800万個(同4.1%増)、売上高は2647億2100万円(同1.7%増)と伸び率の鈍化がはっきり出てきている。これにより、全体の中間期業績は売上高3358億6500万円(同3.2%増)、営業利益117億6400万円(同1.8%増)、経常利益118億4500万円(同2.2%増)、中間(当期)利益58億7400万円(同4.0%増)と増収増益ながらも低調に推移した。通期では売上高7200億円(前期比4.3%増)、経常利益275億円(同3.2%増)、当期利益130億円(同2.5%増)を予想している。
ヤマト運輸の引越部門の上期・下期別売上高推移(百万円、カッコ内は増減率%)
12月からJAS会員にも引越マイレージサービスを開始
ヤマト運輸は=既報の通り=全日本空輸のANAマイレージクラブ会員・ANAカード会員に対する「引越マイレージサービス」を11月1日から開始したが、これに続き、日本エアシステムのJASマイレッジサービス会員・JASカード会員に対しても12月1日からサービスを開始する。また、日本航空のJALマイレージバンク会員・JALカード会員についても12月1日からのサービス開始予定で交渉を進めている。マイレージサービスの対象となる引越サービスは、
引越サービスに関わるすべての料金(ただし消費税を除き、個人の国内引越に限る)に対して、利用額100円につき1マイルが加算される。ヤマト運輸は利用金額に応じてマイルフィー(手数料)を航空会社に支払う。
ISO9002を中部本部と名東支店・春日井支店で取得
引越社
引越社(本社・名古屋市中区、角田淑子社長)は11月2日付で、中部本部(カスタマーセンター含む)と名東支店・春日井支店において、国際的な品質管理・保証規格であるISO9002の認証を取得(登録)した。対象は国内引越サービス業務。 ISO9002の国内引越サービス業務では今年7月16日付でアートコーポレーション(本社・大阪府大東市、寺田千代乃社長)が千葉支店ですでに認証・取得しているが、「統括部署である本部(カスタマーセンター)と、実務部署である名東支店・春日井支店の両方で取得したのは国内引越業界では当社が初めて」(引越社)としている。
審査登録機関は日本規格協会・品質システム審査登録センター。今年7月から審査対象期間に入り、わずか3ヵ月後の10月5−7日には本審査を行い、11月2日の認証・取得(登録)となった。こうしたスピーディーな認証・取得について同社は「これまで行なってきた業務を文書化するだけで大きな変更が不要だったため、予想外に早く認証・取得できた。これまで当社が提供してきたサービス品質と顧客に対するクレーム対応システムが世界基準により正当に評価された。今後ともお客様に“愛される企業”を目指して頑張っていきたい」(空雅英専務)としている。国内引越サービス業務ではサカイ引越センターがISO9001の本審査を11月下旬に予定しており(12月中にも認証・登録の見込み)、大手引越専業者によるISO9000シリーズ取得の動きが活発化している。一方、日本通運やヤマト運輸では海外引越サービス業務ですでに取得しているが、国内引越サービス業務についてはもう少し先に取得する動きにある。
フリーダイヤル・ファックスの引越見積り依頼を全国展開
日本通運
日本通運(本社・東京都千代田区、浜中昭一郎社長)はこのほど、フリーダイヤルのファックスによる引越見積り受付を全国展開した。フリーダイヤルの番号は0120−17−0202(イイナ、マルツーマルツー)。これにより24時間、ファックスによる引越見積り受付ができるようになった。従来のフリーダイヤル・0120−154022(ヒッコシハニッツー)に加えて、今後はファックスのフリーダイヤルもアピールしていく。これを一段階として年内にはさらに使いやすい情報システムづくりを目指している。
みんなで頑張る「引越し紹介キャンペーン」を実施
日本通運・東京支店
日本通運・東京支店は10月1日から11月30日までの2ヵ月間、“みんなで頑張る、この秋の引越し”と銘打ち、秋のシーズンでは初の「引越し紹介キャンペーン」を行なっている。対象は東京支店管内とグループ会社の従業員。引越を紹介した従業員には期間中の成約1件につき500円の図書券をプレゼント。さらに抽選で100名にグルメカードを贈る。また、紹介された人にはダンボール20枚無料サービスのほか、抗菌押入れスノコや特別割引サービスをプレゼント。東京支店は厳しい環境下にもかかわらず、積極的な販促活動を展開し、上期実績で対前年を上回るなど、全社的なリード役を果たしている。今回の独自キャンペーンで下期の増収に弾みをかけたい考え。
新しい養生資材の活用事例が副社長賞に
日本通運・東京海外引越支店
日本通運は10月23日、平成10年度「日通全国安全衛生大会」を開いた。大会では東京海外引越支店・品川オペレーション課のハートライナーズグループの事例発表が副社長賞に選ばれた。これはアサヒ(本社・東京都足立区、野澤弥太郎社長)が開発している新しい養生資材(Pボード蛇腹をはじめとする養生資材)に関する事例で、「プロコンポ」に匹敵する試みとして評価された。
売上高16億円で2.8%増、経常利益2億3千万円で2.5倍
見積り件数が増加、戦力増強・拠点づくり進める
サカイ・10月単月実績
サカイ引越センター(本社・大阪府堺市、田島治子社長)は10月単月の業績をまとめた=速報値。それによると売上高は15億9982万円で前年同月比2.8%増となり、経常利益は2億2523万円で同141.7%増とほぼ2.5倍に急増した。4−10月の売上高累計は112億7056万円(前年同期比1.0%増)、経常利益累計は12億2388万円(同13.6%増)となった。厳しい環境下にもかかわらず、こうした好調な業績推移を見せているのは関東地区が順調に伸びているため。関東地区では10月単月の売上高が東関東ブロック2億7998万円(前年同月比20.5%増)、西関東ブロック1億6022万円(同9.8%増)、神奈川ブロック1億1083万円(同14.0%増)といずれも好調。4−10月の売上高累計でも東関東ブロック18億8218万円(前年同期比19.9%増)、西関東ブロック10億8401万円(同5.4%増)、神奈川ブロック7億5498万円(同28.1%増)となっている。 10月単月の経常利益も、東関東ブロック3869万円(前年同月比2188.3%増=※前年同月実績は169万円)、西関東ブロック1997万円(同142.8%増)、神奈川ブロック2157万円(同334.2%増)と好調に推移。 4−10月の経常利益累計でも東関東ブロック2億5100万円(前年同期比109.6%増)、西関東ブロック1億3824万円(同19.0%増)、神奈川ブロック1億2567万円(同118.8%増)となっている。こうした関東地区の好調さに加えて、中部・近畿地区での(新システムを活用した)積極攻勢が奏功し、見積り受付件数が増加、着実に業績を伸ばしている。拠点づくりについても11月1日に西宮支社(の新社屋)に尼崎支社を増設したほか、11月7日、横浜市鶴見区生麦に東京本部・横浜支社の新社屋(4階建て)を完成する。また中部本部(敷地2千u程度)の土地を確保し、年内稼動を目指す意向。「見積り受付件数が予想以上に増えている。これに対応するためにもさらに戦力を増強していく必要がある。今後とも積極的に拠点づくりを進めたい」(田島憲一郎会長)と話す。
ホームページの見積り依頼は1−9月累計で1820件
同社のインターネット経由の見積り依頼が着実に増えている。今年1−9月の累計は1820件で、繁忙期の3月には単月で300件近くにのぼったという。ホームページを開設したのは1996年9月でちょうど2年前。当初少なかった見積り件数も着実に増加してきた。電子メールによる見積り依頼は関東地区のウエートが高く全体の7割程度を占める。インターネットによる見積り依頼は成約率が低いといわれるが(同社の通常の平均成約率が90%程度なので)もし75%とすれば、1−9月の累計で1365件が成約したことになる。これに引越単価(仮に12万円とすれば)をかけると1億6380万円になる。
上半期は61万3769戸で13.7%減
新設住宅着工戸数
建設省が10月30日に発表した1998年上半期(4−9月)の新設住宅着工戸数は前年同期比13.7%減の61万3769戸となった。上半期のマイナスは二期連続で、戸数ベースではバブル期前の1983年度(58万3319戸)以来の低水準となった。建設省は98年度の着工戸数を約137万戸と見通しているが、現行の着工ペースは120万戸程度にとどまっている。9月単月の着工戸数は前年同月比14.0%減の9万8645戸となり、21ヵ月連続で前年水準を下回っている。地域別戸数の増減率は首都圏7.5%減、中部圏7.2%減、近畿圏27.1%減、その他14.0%減となっており、依然として近畿圏の落ち込みが目立つ。