週刊ダイヤモンド
■“引越しビジネス「仁義なき戦い」”の産業レポートを掲載
週刊ダイヤモンド・最新号(1月26日号)に“引越しビジネス「仁義なき戦い」”と題した産業レポートが掲載された。「引越し業界の勝ち残り競争が激化の一途をたどっている。標準価格の半額近い値引き、作業内容のきめ細かさ、部屋の模様替えなどのアフターサービス…大手業者はあらゆる手練手管を使って、細る一方の引越し需要を奪い合う。だれもが経験する引越しをめぐる仁義なき戦いの行方を追った」という刺激的な前文で始まる。本文では「引越社の関東進出を一つのきっかけにして、大手業者同士の価格のたたき合いに火がついた」とし、取材中にある顧客の引越料金を14万円から8万円に値引きして成約にこぎつけた引越社の営業マンは「正直、今回は赤字です。でも他社を追い越すためには件数獲得が第一。東京にアリさんマークのトラックが走るだけでよい宣伝になる」と答えている。「引越社は売上高156億円で大手の中では最下位だが、低価格、作業内容の確かさを強みにして、今後5年間に関東地区だけで100億円の増収を狙う。超安値攻勢で首都圏を席捲する引越社は、業界の台風の目となりつつある」(本文)としている。「作業内容はピカイチだから、営業先で契約が取れないなんてありえない。土下座してでも契約を取って来い」(角田時男東京総合統括本部次長)と営業マンに檄を飛ばしているという。
「価格競争を勝ち残るためには、徹底的な効率化しか手立てはない。引越しの大半は近距離間の輸送で、1台のトラックは午前中に1件仕事を済ませると、通常は午後にもう1件仕事をこなす。トラック1台当たりの燃料代、人件費などのコストは、どの業者も似たりよったりで、ここでの差別化は難しい。効率化を図るためには、同じトラックを1日当たり2回以上使い回して、件数をこなすしかない。…サカイ引越センターを例にとれば、トラックの積載効率、作業時間の短縮を図り、拠点展開によってネットワークを細かくすることで、トラックの配車効率を上げている。この効率化努力によって、1日2.5回の仕事を上回る高稼働率を達成している」(本文)という。「将来的には1日3回が目標」(遠藤日出子取締役)と答えている。
また、「転勤者の引越しを企業から受注したり、マンション完成時の一括入居をマンション販売会社、デベロッパーから請け負ったり、同様に街の不動産屋から転居者の引越しを仲介してもらう法人市場でも、大手業者はしのぎを削っている。…例えば、アートコーポレーションはARTist2(アーティスト・ツー)という情報システムを切り札に、法人部門の増収を狙う。このシステムは、アートと企業の転勤担当者、転勤社員の3者間で行なわれていたやり取りを、インターネットのホームページで代行。企業の転勤担当者がリアルタイムで引越しの進行状況、合計金額を瞬時に把握できるものだ。ある上場企業の場合、支店ごとに合計約20人いた担当者が、アートのシステムを導入することによって本社の3人だけで事足りるようになり、人件費を大幅に圧縮することができた」(本文)。現在約1500社とアーティスト・ツーの契約を結んでいるが、「すぐにでも、契約社数3000社を超す自信はある」(松井敬一取締役)という。
「この仁義なき戦いは、どこに行き着くのか。第1に、効率化・値引きの余力がほとんどない中小事業者はいずれ淘汰されるだろう。全国に1000社以上がひしめく引越し市場は、いずれ日通、ヤマト、アート、サカイ、引越社の大手5社によって寡占化される公算が大きい。第2に、大手5社のなかでも勝ち組、負け組の2極化が進行することになろう…総合力で当面優位に立ちそうなのは、アートとサカイの2社だろう。もっとも、日通、ヤマトの逆襲、引越社のゲリラ攻撃によっては業界地図が塗り変わる可能性は常にある。真の勝者が決まるまでには、まだ二転三転の展開がありそうだ」(本文)と予想している。
このレポートは引越業界の現状を一面で言い当てているが、正確とは言い難い面もある。日本通運とヤマト運輸の動きについての説明がほとんどされていないことに加えて、同レポートでは触れられていない全国引越専門協同組合連合会の存在も大きい。とはいえ、引越市場全体のパイが縮小傾向で推移するなかにあって、大手専業者の躍進が今後の引越市場に大きなインパクトを与えることは間違いなさそうだ。
中央三井信託銀行
■引越・家電購入に無担保ローンを開始
中央三井信託銀行(本社・東京都港区、古沢熙一郎社長)は1月14日、引越費用や、家電製品などの購入費用を無担保で貸し出す「住宅諸費用ローン」の取り扱いを1月末から始めると発表した。信託銀行で住宅本体ではなく、関連した諸費用向けのローンを扱うのは初めてという。中央三井の住宅ローン利用者などが対象で、最大500万円まで、最長10年間借り入れできる。適用金利は変動金利と固定金利の2種類で、固定金利の適用金利は10年物で年5.3%程度となる見通し。 利用者が給与振込口座を中央三井信託に保有している場合などは、最大年0.2%の金利優遇を受けることができる。同行では3月からインターネットを使った住宅ローンの事前相談サービスも始める。
森トラスト
■2003年の東京23区オフィス面積は227万uで過去15年で最大に
森トラストは1月23日、東京23区の大規模オフィスビルの供給量調査をまとめた。それによると2003年は227万uに達する見込みで、1986年以降で最大となると予想。オフィスビルの競争力は「近・新・大」を備えるビルが大量供給されるため、「最寄駅からの距離や利用路線の利便性など、同じ都心でも立地格差が鮮明になる」と分析。23区の延べ床面積1万u以上のオフィス(店舗や住宅を除く)を対象に、開発計画の進行状況などについて調査した。過去15年間(1986〜2000年)の年平均は94万uだったが、2003年はその2.4倍に達し、これまで最高だった94年の183万uも大きく上回る。自社使用を除いた賃貸オフィス部分だけでも149万uで、これも94年を上回る。背景にあるのがビルの大型化。1棟あたりの平均規模は90年代前半まで3万uを下回っていたが、2001〜2005年は5万uとなる見通し。供給エリアは、より都心集中が強まる。都心3区(港、千代田、中央)に立地するビルは過去15年間では44%だったが、2001年〜2005年には81%まで高まるという。都心のビル間での競争が激化するため、同社は「立地条件の整わないビルは、都心部にあっても苦戦を強いられる可能性が高い」とみる。
2001年マンション市場
■首都圏7.2%減の8万8588戸、近畿圏6.3%減の3万6515戸
不動産経済研究所(本社・東京都新宿区、角田勝司社長)は1月17日、2001年のマンション市場動向を発表した。それによると、首都圏の年間販売戸数は前年比7.2%減の8万8588戸となった。前年実績を割り込んだものの、2000年、1999年に次ぐ過去3番目の水準となった。昨年は企業がリストラで放出した都心用地につくられる超高層物件が人気を集め、需要を牽引した。2002年の発売戸数は前年比8.1%減の8万2000戸と予測している。景気悪化で販売が減速しており、「昨年以上に消費者の物件選別が顕著になる」とみている。昨年の首都圏の新築発売戸数は前年比6.7%減の8万9256戸で、発売ベースでは一昨年に次ぎ2番目の高水準。新規物件の発売月の売れ行きを示す「初月契約率」は前年より1.5ポイント低い平均78.1%で、好不調の目安とされる70%を上回った。昨年の新規発売のうち成約したのは8万571戸で、一昨年以前に発売した物件の成約と合わせ、実売戸数は8万8588戸となった。昨年12月単月の発売戸数は前年同月比3.9%減の9073戸だった。一方、2001年の近畿圏の年間販売戸数は前年比6.3%減の3万6515戸だった。新築発売戸数は8%減の3万6552戸、初月契約率は1.4ポイント減の平均74.3%だった。
近畿圏の2002年マンション市場
■商戦のピークを迎える3月に向け大量に供給
近畿の2002年のマンション市場で販売競争が激化しそうだ。昨年近畿で最多の1148戸を発売した日本エスリードは2002年の供給戸数を1300戸程度に増やす。上位の近鉄不動産も昨年の926戸から今年は1300〜1400戸に増やす計画。昨年1127戸で2位のリクルートコスモス、1039戸で3位の藤和不動産はいずれも今年の発売戸数は横ばいを見込む。2001年の近畿圏のマンション着工は前年を上回るペースで、「厳しさが増してきた昨年秋以降、販売を先送りしてきた手持ちの物件が商戦のピークを迎える3月に向け大量に供給される」(不動産経済研究所)という。一方、4月に住宅金融公庫の改革で、購買額に対する融資の比率が下がることで、春以降買い控えが広がる可能性がある。このため、不動産経済研究所は2002年の(近畿圏の)供給戸数は最終的に3万5000戸と高水準を維持するものの、前年比約4%減るとみている。契約率も昨年の74.3%から70%を若干上回る程度まで低下すると予測している。
四国ニシリク
■親会社の高松運輸とともに破産。負債額は約7億円
四国ニシリク(本社・香川県高松市、兼田績社長、資本金・1億円)は1月4日、高松地裁へ自己破産を申請し、同日破産宣告を受けた。負債額は約7億円。親会社の高松運輸(本社・綾歌郡綾歌町、兼田績社長)の破産による連鎖で高松運輸も同日に破産宣告を受けた。高松運輸の負債額は約45億円。四国ニシリクは1964年2月に西日本陸送且l国営業所として設立、84年10月に現商号に変更した。ヤマハグループが主要荷主でニシリクグループや全国ピアノ運送連合協同組合に属していた。ピアノなどの楽器、オートバイ、家具を主体とする一般貨物を中心に引越業務、倉庫業務を手がけ、ピーク時の97年4月期には約10億1500万円を売り上げていた。 引越については、四国ニシリク引越センターとして地元では知名度があった。しかし、毎期連続して赤字決算を強いられ、2001年3月期の売上高は約7億円までダウン。このため2001年3月に高松運輸が同社の資産を買収し、高松運輸の実質傘下に入ることで大幅な債務の圧縮に努めていたが、高松運輸が事業継続を断念したことから、今回の破産となった。
日本消費者協会
■電子メールで消費者のトラブル相談受付始める
日本消費者協会は1月7日から電子メールによる相談受付を始めた。相談内容は当面、インターネットに絡むトラブルに限るが、公的な団体が電子メールで消費者の相談に乗る例はほとんどなく、新しい相談形態となりそうだ。相談者はホームページから申し込む。「インターネットの利用者が増える中で、電子メールによる消費者相談は時代の要請」(同協会)としている。
□日本消費者協会 http://www1.sphere.ne.jp/jca-home/
郵政共済組合
■日本旅行引越システム10周年謝恩キャンペーン
郵政共済組合は「日本旅行引越システム10周年謝恩キャンペーン」を3月15日まで展開している。指定引越会社はトナミ運輸、西濃運輸、アート引越センター、西武運輸の4社。
特典は
(1)基本貸切運賃の2割引き
(2)日本旅行の旅行券3000円分をもれなくプレゼント
(3)引越と引越に伴う旅行費用90日後払い
(4)振込手数料無料サービス─の4つ。
キャンペーン期間以外の通常サービスは、
(1)指定業者4社に依頼すると運賃が1割引き
(2)引越代金の支払いと日本旅行から購入する引越に伴う旅行クーポンも後払い(90日以内)
(3)振込手数料無料サービス─となっている。
郵政共済組合は、郵政事業庁の職員で構成されている。
□関連サイト http://www.yuseikyosai.or.jp/information/index.html