大手引越業者と提携して需要開拓 フラオグルッペ
ハウスクリーニングのフラオグルッペ(本社・東京都港区、沖幸子社長)は大手引越業者と提携し、首都圏で試験的に引越に伴うハウスクリーニングサービスを始めた。提携した引越業者名は明らかにしていないが、数年前から顧客紹介を受けていた。今回の提携により、今春の引越シーズンを含め、引越関連の受注が増加し、全体で前年比10%程度の増収に結びついたとしている。現在は引越業者から顧客を紹介されているが、今後はフラオグルッペの顧客も紹介していく考え。同社では、今後さらに他の引越業者やリフォーム業者、不動産管理業者などとの提携も進めていきたいとしている。
■問い合せ TEL03-3449-2783 担当・尾崎さん
仮設移転の引越に5−7万円の補助金 阪神大震災被災の各自治体
阪神大震災で被災した各自治体は、住居が全半壊して仮設住宅に入居している被災者で、仮設用地の賃貸契約の期限延長が難しいなどの理由で別の仮設住宅に転居するよう求められた場合、阪神・淡路大震災復興基金から引越費用として1世帯5−7万円の補助金を出すことを決めた。補助金は、単身世帯5万円、2−4人世帯6万円、5人以上7万円となっており、遠方の仮設に引っ越す場合は仮設間の距離などに応じて別に補助金を出す。昨年4月に兵庫県内で初めて仮設撤去を始めた芦屋市が引越費用の一部として建て替えた基準(金額)を参考にした。宝塚市では用地や施設の契約延長が困難な施設が10ヵ所あり、約180世帯が仮設移転の対象者とされている。震災復興住宅の一括募集の抽選結果の出る4月22日以降、制度について説明する予定。芦屋市では昨年4月以降に建て替えた約330世帯について基金の適用を求める。神戸市でも仮設2ヵ所について基金をあてる意向。
今シーズンは例年以上にハイパットの需要が高まる アサヒ
伸縮性のキルティング製あてぶとん「ハイパット」のメーカーとして知られるアサヒ(本社・東京都足立区、野澤弥太郎社長)は今春の引越ピークについて、「例年以上にハイパットの需要が高く、対応に追われた。営業体制を強化したこともあり、大手顧客だけでなく新規の小口顧客も増えた」としている。同社は主力のハイパットをさらに軽量化し、伸縮性を高めたニュータイプを開発して今シーズンに臨んだが、「軽くて扱いやすい」と予想以上に好評だった模様。特に最近の傾向として、小さなサイズのハイパットの需要が高まっているという。従来の大型家具だけでなく、小型の家電製品などもハイパットで梱包するケースが増えてきているとみられる。また、滑らない裏地を使用したキルティング製あてぶとんの「養生マット」も好評だったようだ。玄関や廊下、階段などをこの「養生マット」で養生すれば、特に新築家屋などでの傷・破損を防ぐのに効果的である。この「養生マット」については、引越作業の養生資材としてだけでなく、一般家庭のカーペット代わりにもなるとして新たな製品開発も進めており、寝具ルートなどでの販売も検討している。頑丈なダンボール箱で耐荷重が強く、スチールパイプが外に出ない新タイプの「ハンガーボックス」も好評だった。この製品は、前面の蓋が斜めに開くように工夫されているが、同社ではさらに蓋の新しい開閉方式を考案しており、できるだけ早く製品化し発表したいとしている。「養生マット」のほか、壁面の養生資材などを合わせた養生資材全般の総合カタログも今夏のシーズンまでには完成させたいとしている。また、従来に比べ耐久性を高め、軽くて扱いやすくした木製台車の新製品も開発中であり、早い時期に発表したいとしている。
■問い合せ アサヒ TEL03-3855-0211
料金単価が低下、件数増の割には売上高伸びず エアコン工事
引越に伴うエアコンの移設工事を行う電気工事業者に今春の引越シーズンの特徴について聞いた。それによると、「料金単価の低下が目立ち、件数をこなした割には売上高・利益ともにあまり伸びなかった」(A業者)、「業者間の競争が激しくなっており、(単価の低下もあるが)売上高は前年に比べほぼ横ばいにとどまった」(B業者)、「料金単価を下げないで対応したが、幸い大手顧客の仕事が増えて業績を伸ばすことができた」(C業者)などの声が聞かれた。引越に伴うエアコンの移設工事の最近の傾向としては、引越業者の価格競争に対応し、価格面で柔軟に対応してできるだけ取扱件数を伸ばしていこうという動きと、価格競争にできるだけ巻き込まれないで件数を追わず、利益の出る仕事を確保していこうという動きに、大きく二極分化されつつあるようだ。これはそれぞれの企業のおかれている経営環境の違いによって対応が分かれてくるためとみられるが、いずれにしても、引越業界(業者)の変化に適応していこうという動きであることに違いない。またその一方で、「エアコンの移設工事のニーズは長期的には減少していくだろう。そのためにも(エアコンクリーニングなどを含め)新たな需要開拓が必要」との指摘もある。業者の中には引越業者から受注する仕事だけでなく、家電製品の量販店や通販業者などのエアコン工事を手がけるところもあり、生き残りをかけて新規需要の開拓に知恵をしぼっている。
駆け込み需要で引越の仕事も急増 全国赤帽
全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会(本部・東京都千代田区、堀籠俊至会長、組合員2万人、車両2万5千台)は、今年3月の荷動きについて、「(具体的な数字は近くまとめて発表するが)消費税率アップ前の駆け込み需要で一般貨物の輸送需要が増え、スポット・宅配が増えるとともに、引越の取扱件数もかなり増えた。社内活性化を促すためか、一般企業の人事異動も例年に比べて活発だったようで、法人引越の需要も増えた」としている。同連合会の組合員は独自に引越需要を開拓するとともに、地方協組を通じて荷主や大手引越業者などからの仕事に対応している。「今春は特に兼業の引越業者からの依頼が多かったようだ」という。
携帯電話の普及で”大助かり”
ユニット家具取扱の研修が必要に
ある引越専業者の管理部門の担当者によると、今春の引越ピークは携帯電話の普及でドライバーとの連絡がスムーズにでき、大助かりだったとしている。携帯電話は最近急速に普及してきており、同社ではほとんどのドライバーが自分の携帯電話をもっているという。「ドライバーの移動状況や作業の進捗状況の確認はこれまでMCA無線や公衆電話などで行なってきたが、特にピーク時には思うように連絡することができなかった。その点、携帯電話ならすぐに連絡がとれ、利用者からの問い合せにも短時間でこたえることができる。携帯電話のおかげで今春のピークは例年になくスムーズに対応できた」としている。携帯電話はこれからの引越業者にとって必需品のひとつになりそうだ。
また、ある引越業者は、「最近、ユニット家具を使う家庭が増えてきており、解体・組み立てが難しいケースが出てきている。これが家具の破損や引越作業の遅れの原因になる。今後はユニット家具の取扱についての研修・講習が必要になる」と指摘する。ユニット家具は一部の専門業者が販売しており、取扱方法も統一されておらず、引越業者にとっては取扱が難しいのが現状。何らかの対応が必要になってきているといえる。