「検討委」報告書のとりまとめが難航 運輸省
運輸省主催の「引越運送に係わる利用者保護対策検討委員会」(委員長・杉山武彦一橋大学商学部教授、委員12人)の報告書のとりまとめが難航している。 3月27日に最終会議となる第3回会議を開き、報告書案が提出されたが、表現をより具体的にする必要があるなど、検討課題が残されたことから、運輸省サイドであらためて報告書案をとりまとめ、再度各委員にフィードバックして最終的な報告書をまとめることになった。しかし4月も終わり、5月を迎えるが、まだ各委員への報告書案は出されていない模様。委員のなかには、「引越管理者」(仮称)のような資格者制度や優良事業者の認定制度などの検討・導入の動きの中で全日本トラック協会の組織強化が進むのではないかという警戒感を示す意見も出ているようだ。また、以前から指摘されてきたように、引越事業が運輸事業とサービス事業の二面性をもつことから、引越事業の適正化を運輸行政だけで進めるのは限界があるという意見も依然として根強いようだ。
新社長に有富慶二常務の昇格が内定 ヤマト運輸
ヤマト運輸(本社・東京都中央区、宮内宏二社長)は4月28日、有富慶二常務(56才)の社長昇格と、宮内宏二社長(63才)の代表取締役会長就任の人事(6月27日付)を内定したと発表した。これに伴い、現会長の金谷邦男氏は取締役相談役に就任する。宮内社長は記者会見で、「宅急便の伸びが鈍化した時に備え、情報化や多角化への対応を急ぐ必要がある。有富新社長には若さと情報化時代への対応力を期待している」と述べた。有富氏は「宅急便以外の収入源を増やすのが私の使命。宅急便のインフラを生かしながら新商品・新サービスを打ち出していきたい。一般家庭の人からも企業の人からもヤマトがあって良かったといわれる企業にしていきたい。社員にとっても良い会社で働いていると感じられるような会社にしたい」と抱負を述べた。
有富慶二氏(ありとみ・けいじ)=63年(昭和38年)中央大学法学部卒業、大和運輸(現ヤマト運輸)入社。89年取締役、95年6月常務・東京支社長。栃木県出身。56才。1男1女。
今年6月期の売上高は42億円を見込む グッドウィル
引越や物流、建設などの現場作業を請負うグッドウィル(本社・東京都港区、折口雅博社長)が急成長している。平成7年2月に会社設立したばかりだが、8年6月期には売上高9億7,000万円をあげ、今年6月期は42億円を見込んでいる。顧客企業は約3,200社。確保している作業員はフリーターやアルバイト学生などで、全国17支社に約4万人をデータベース化している。ユニークなのは、万一の場合に備え待機スタッフを用意している点で、前日3時までの依頼に応え、しかも作業員を受注通り確実に派遣する体制を確立している。特に、引越作業の場合には、長髪や茶髪、ピアスなどをしている若者を事前にチェックして使わないようにするなど、きめこまかな対応をしている。また、引越作業の熟練度に応じて作業員を5段階に分け、顧客企業から作業状況を聞くなどして評価し、そのデータも蓄積している。急成長した理由の一つは創業3ヵ月後に日本興業銀行系のベンチャーキャピタル、興銀インベストメントから投資を受けるなど、資金のバックアップ体制づくりを確実に行なったことがあげられる。来年には株式公開も計画している。
■問い合せ 本社・東京都港区六本木4-8-7 六本木三河台ビル TEL03-3405-9229
下見の際に見積もり用紙に記入するのが一般的 引越各社の見積もり方法
大手引越各社に下見の際の見積もり方法について聞いてみた。それによると携帯用端末はほとんど利用されておらず、営業マンが電卓を使って簡単な計算をしながら見積もり用紙に内容を記入し、帰社してデータをコンピューター入力するという、オーソドックスな方法が一般的のようだ。
大手引越各社の見積もり方法は次の通り。
| 日本通運 | 見積もり担当者が見積もり用紙に下見の内容を記入し、帰社してそのデータをコンピューター入力する。昨年までハンディターミナルを計300台試験的に利用していたが、顧客の家財や引越に関する条件が非常に多様なので携帯用端末では対応できないことから廃止した。現在では見積もり用紙の利用だけで対応している。 |
|---|---|
| ヤマト運輸 | 同社の「引越らくらくパック」や「引越らくらくエコノミーパック」などの場合、部屋数と距離で料金が決まるので、携帯端末の必要はなく、下見は見積もり用紙と電卓だけで行なっている。その他の引越関連商品もわかりやすい料金設定をしているのが特徴。見積もり用紙のデータは帰社してからコンピューター入力している。 |
| アート コーポレーション | 営業マンが見積もり用紙に具体的に記入し、帰社してからデータ入力している。同社の場合、チェック項目が多く、携帯端末の利用は限界があるという。5−6年前に端末を利用して顧客宅からのデータ通信を試験的に行なったが、実用化するに至らなかった。新しい方法も検討しているが、現段階では見積もり用紙の利用が最も効率的という。 |
| サカイ 引越センター | 同社も営業マンが見積もり用紙に見積もり内容を記入し、帰社してからコンピューターにデータ入力している。同社の場合、情報加工が進んでいるのが特徴で、営業実績や売上高見込み、目標達成率、成約率、地域別のシェア予想などが(営業マンレベルまで)詳細かつグラフ付で直ぐに取り出せるようにしている。 |
海外引越のホームページを開設 日本ピーデイー
日本ピーデイー(本社・東京都港区浜松町1-3-2、TEL03-3434-4221)は海外引越と個人輸出入業務に力を入れているが、このほどインターネットにホームページを開設した。ホームページでは、11の具体的なケース紹介を行ない、業務内容をわかりやすく紹介している。実際に海外引越を行なった利用者からの「便り」も紹介している。シドニーの中村さんからの便りは「先週の末にすべて荷物が無事届きました。主人も私も海外に引越すことが多かったため、そのたびに箱が壊れていたり、中のものがなくなっていたり、いろいろ経験してきたので今回のように、こんなにきれいなままで届けられたのは初めてでした。港から家までは、こちらの業者の方に頼んだのですが、彼らも、こんなにきちんとしているのは、はじめてだと驚いていました」というもの。また、ドイツの渡辺さんは「おかげさまで無事、引越荷物53個がドイツの家に届きました。いわゆる「別送品」という概念はドイツにはないようです。 (中略)荷物が無事届き、税金もとられなかったので満足しています。皆様お元気で!」という便りを寄せていた。
■問い合せ URL=http://www.threeweb.ad.jp/〜pdjapan/index.html
労基法違反の疑いでサカイ引越と関係者を書類送検 大阪労働基準局
大阪労働基準局は4月28日、労働基準法違反の疑いでサカイ引越センター(本社・大阪府堺市、田島治子社長)と田島社長ら計8名を大阪地検に書類送検した。調べでは、本社と大阪支社は労使協定を結ばないまま、社員に時間外労働をさせていた疑いがあり、大阪支社の運転手ら11人は昨年8月、66時間から135時間の時間外労働をしていたという。北大阪、東大阪、南大阪の3支社は労使協定を結んでいたが、1ヵ月45時間などと定めた時間外の枠を超えて社員を働かせていた疑いがあるという。堺労働基準監督署は1994年に是正勧告したが、改善されないため、昨年11月、大阪労働基準局が立ち入り調査を行ない、調査していた。