引越部門は716億9,600万円で4.5%増
全社の売上高は1兆3,897億円で1.8%増 日本通運・決算
日本通運(本社・東京都千代田区、浜中昭一郎社長)は5月26日、平成8年度決算を発表した。引越取扱実績については既に4月22日に発表されており(既報の通り)、取扱件数62万1,055件(前年度比4.1%増)、営業収入716億9,600万円(同4.5%増)で、平成4年度以来続いてきた減収基調に歯止めがかかり、増収基調に転じた。増収金額は30億5,600万円。
今回発表された全社の業績は、売上高1兆3,897億6,900万円(前期比1.8%増)、営業利益429億3,600万円(同11.0%減)、経常利益456億100万円(同3.7%減)、当期利益233億2,000万円(同3.0%減)の増収減益。 営業数量は4億2,544万トン(同0.5%減)。1株当たりの当期利益は21円71銭。 1株当たりの年間配当金は7円。 売上高経常利益率は0.2ポイント下がり、3.3%となった。
次期業績予想は、売上高1兆4,250億円(同2.5%増)、経常利益465億円(同1.9% 増)、当期利益236億円(同1.2%増)、1株当たり年間配当金8円(記念配当1円)としている。
当期の決算概況については「 わが国経済は民間設備投資が回復傾向にあり、住宅投資についても明るい兆しが見られたものの、個人消費に力強さを欠き、景気回復は緩やかなものにとどまった。物流業界においては、こうした経済動向を背景に貨物輸送量は低迷を続け、企業の物流合理化が進展する状況のもとで業者間競争が熾烈を極めた。こうした中、当社は平成8年4月に「第二次チャレンジ21経営3ヵ年計画」をスタートさせ、多様なニーズに対応するため、国内外のネットワークを駆使したサービスの提供に努めた。特に、ペリカン便において新たな諸施策を実施し、情報処理の一元化のため統一事務処理システムを稼動するなど、経営計画の重点施策である「高品質・ローコストの実現」「小口貨物営業の拡充」「国際貨物の全社あげての拡販」「情報システム化を基軸とする業務の革新」の遂行に全力を傾注して取り組んできた」としている。
規制緩和など諸問題に直面、総力を結集して対応
次期見通しについては「今後の経済動向はアメリカなどの海外の景気は減速しつつも成長軌道をたどるものと予測されるが、国内の景気は民間設備投資の増加が期待されるものの、消費税率の引き上げ等による個人消費の伸び悩み、低価格化による企業収益の圧迫等の懸念材料もあり、先行き予断を許さない状況にある。物流業界においても、引き続き貨物輸送量の増加が期待できない状況のもとで、規制緩和への対応が求められており、お客様のローコスト化とサービス向上の要請、さらには環境保全問題等、取り組むべき諸課題に直面している。こうした中、当社では「第二次チャレンジ21経営3ヵ年計画」の経営方針である「創造性に富む企業」「国際性の豊かな企業」「社会性を備えた企業」を掲げ、多様なニーズに対応するため、全社をあげて国際関連物流の対応強化、提案型営業の推進に努めながら、経営環境の変化に迅速に対応できる経営基盤の確立を図り、総力を結集して社業の発展を図りたい」としている。
単身パックは22万件で10.2%増と2ケタ成長
当期の引越部門の実績については(既報の通り)、「反復梱包資材を活用した『プロコンポ』の全国展開や『単身パック』の複数基割引の実施などが功を奏した。引越の高品質化と低価格化、引越作業の合理化、ゴミのでない引越の推進などに積極的に取り組んだ成果が出た」としている。特に単身者・独身者の少量引越をターゲットとする「単身パック」の取扱件数は22万件(同10.2%増)と前年の20万件(6.2%増)に引き続き高い伸びを示した。
売上高1兆7,854億円で4.1%増 日本通運・連結決算
日本通運の連結決算は、売上高1兆7,854億7,800万円(同4.1%増)、営業利益530億1,600万円(同8.2%減)、経常利益543億2,100万円(同2.1%減)、当期利益274億9,700万円(同1.1%減)の増収減益となった。1株当たりの当期利益は25円60銭。売上高経常利益率は0.2ポイント下がり、3.0%となった。
次期業績予想は、売上高1兆8,400億円(同3.0%増)、経常利益555億円(同2.1% 増)、当期利益278億円(同1.1%増)としている。連結子会社は日通商事、日本トラック、日本海運など36社。非連結子会社は274社、関連会社は73社。
韓国の引越業者・国民トランスが訪問 全国引越専門協同組合連合会
全国引越専門協同組合連合会(岩田敏雄会長)は5月22日、韓国の引越専門業者、株式会社国民トランス(本社・ソウル市)の一行の訪問を受けた。岩田会長は「引越という共通の事業を通して友好を深めていきたい」と挨拶し、一行の申代表が「引越の先進国である日本の文化・技術を学びたい」と抱負を述べた。当日は連合会の組織や役割などについて説明した後、(1)日本の運輸事業の諸制度(2)日本の引越業界の現状(3)見積もり方法やクレーム処理−などについての質問に答えた。一行は日本トラックターミナルや第一貨物(東京)なども訪問した模様。国民トランスの発表資料によれば、同社は1968年に創業し、1993年に現社名に変更。ソウルに20支店、地方に18支店の計38支店をもつ韓国最大の引越業者だという。韓国では引越会社の競争が激しくなってきており、日本の先進引越業者の優れた技術を勉強しなければ競争に勝てない、としている。
■問い合せ 国民トランス TEL(韓国)02-242-4123
伸びる福利厚生代行サービス ビジネス・コープ
鳥ビジネス・コープ(本社・東京都新宿区、上田宗央社長)は人材派遣大手のパソナが中心となって昨年3月に設立した会社。会員制で中小企業とその社員向けに、英会話学校や国内外の旅行パックの割引サービス、格安な文具や家電、食料品などの物販サービスをインターネットを通じて行なっている。発足後1年余りで会員企業は700社(社員1万5,000人)となり、今年3月期の売上高は約2億円。来年3月期には単期ベースで黒字となる見込み。5年後には5万社程度の会員獲得を目指している。同社のサービスを受けるには社員100人以下の会社の場合、入会金2万円、このほか月に1社500円、社員1人につき300円を支払う。こうした会員制の福利厚生代行サービスは最近増える傾向にあり、引越の営業にも利用できるのではないかとみられる。
■問い合せ ビジネス・コープ TEL03-5322-3677