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<31> 平戸伸和


引越!?


 引越しの仕事に携わってわっていると、珍名や、変わった読み方をする地名に驚くことがよくある。

 例えば僕の地元、神戸電鉄沿線の駅の名前にある、「二郎」(にろ)、「粟生」(あお)、などはちょっと読みにくいと思う。他に、読み間違えやすいものとしては、宝塚にある「小林」(おばやし)、震災時にちょっと有名になった、阪神電車の駅の青木(おおぎ)、など知っていないと読めない。

 僕が一番ビックリした地名は、大阪にある「放出」(はなてん)である。忘れもしない高校時代、JR京橋駅から学園都市線に乗り換えをしようとしたときのこと。ちょうどタイミングよく電車が滑りこんできたがその電車には乗らなかった。なぜなら、電車の行き先を確認したところ「放出」と書かれており、僕はてっきり「回送」の意味だと思ったからだった。後に、「放出」が地名であり、「はなてん」と読むことを始めて知ったときの驚きは、今も覚えている。

 難しい読み方も面白いが、「本当にこんな地名があるの?」と聞きたくなる地名がある。

 皆さんは「引越」という地名があることを、ご存知であろうか? 信じられないようだが、新潟県白根市に「引越」という地名がある。もちろん、「ひっこし」と読む。新潟から国道8号線を南下し、新潟平野のど真ん中、信濃川と中ノ口川の間にはさまれた田園地帯に「引越」という地区がある。

 僕は始めて、この地名の存在を知った時、思わず飛び上がってしまった。この「引越」と地名の由来を色々と調べていくと、白根市引越にて旅館業を営む関根様に、つい先日、お電話にてお話を聞かせて頂く機会を得た。物腰やわらかな関根様のお話ぶりから、「引越」地区の風土の良さが感じられた。

 関根様によると、その昔、新潟県刈羽郡から5件ほど引越しをしてきたことがあったとのこと。そのことが由来で、この地区は「引越」と呼ばれるようになったとのことである。他には、信濃川と中ノ口川に挟まれているという土地柄から、川がよく氾濫し、人々が引越しをしていったという説もあるようだ。多くの人が引越しをしてきたことから、「引越」という地名がついたのであれば、現代のニュータウンの名前は、すべて「引越」になってしまうのではないか、などつまらないことを考えた。

 また、地名になるくらいであるから、昔から「引越」というコトバがあったのであろう。そのことについても驚きだった。いつごろから「引越」というコトバができたのか、調べてみたくなった。

 白根温泉にある関根旅館は、立派なお庭に囲まれて建つ小粋な和風旅館。大正11年に天然ガス井戸を掘ったら鉱泉が出たとのことで、神経痛、リウマチ、創傷に効能がある。地元の利用客が多いことが特徴で、近くで、梨やぶとう狩りが楽しめるため家族連れでも楽しむことができる。

 是非とも、トラック協会引越部会など、引越業界に関する行事は、「白根市引越」にある関根旅館にておこなって欲しいものだと切に願う。

 温泉につかりながらの「引越談義」、おおいに盛りあがると思うのであるが、いかがでしょう?

関根旅館 【新潟県白根市引越261 TEL:025-373-571】
場所:白根の市街地に入る手前に左手に黄色の看板が出ている。津駅の西8キロ、に立つ温泉。療養向きの一軒宿が建つ。


ヒカリ引越センター・企画室長
運営サイト http://www.8144.co.jp/


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